WARとは何か?MLBで重要視される理由
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MLB(メジャーリーグベースボール)では、選手を評価する際に数多くの指標が用いられています。
その中でも、近年特に重要視されているのが「WAR(Wins Above Replacement)」です。

数字に慣れていないと難しく感じがちですが、WARは「その選手がどれだけチームの勝利に貢献したか」を
一つの数字で把握するための指標です。

本記事では、WARの基本的な考え方と、なぜMLBでこれほど重視されているのかを、
初心者の方にもイメージしやすい形で解説します。

WARの基本概念

WARの意味

WARは「Wins Above Replacement」の略で、日本語では
「控えレベルの選手と比べて、どれだけ勝利数を上積みしたか」
を表す指標と説明されることが多いです。

ここでいう「Replacement(代替選手)」とは、
ケガ人が出た際にすぐ補充できるような平均以下の選手を指します。
その基準と比べて、どれだけチームを勝たせたかを数値化したものがWARです。

例えば、WARが「5.0」の選手は、
控えレベルの選手を使った場合と比べて、
シーズンで約5勝分チームに貢献したと考えられます。

何を数値化しているのか

WARの特徴は、単一の成績ではなく、複数の要素をまとめて評価している点です。
具体的には、以下のような要素が含まれます。

  • 打撃による得点への貢献
  • 走塁(盗塁や進塁判断など)
  • 守備による失点防止
  • 投手の場合は投球内容

これらを総合的に計算し、
「その選手がフィールドに立っていることで、どれだけ勝利確率が高まったか」
を一つの数字に落とし込んでいます。

なぜMLBではWARが重視されるのか

ポジションを超えた比較ができる

MLBでは、異なるポジションや役割の選手を比較する必要が頻繁にあります。
しかし、打率や本塁打数だけでは、守備型選手や投手との比較ができません。

WARは、ポジション補正を加えたうえで計算されるため、
内野手・外野手・捕手・投手といった違いを超えて、
選手の価値を大まかに比較できる「共通言語」として機能します。

そのため、MVP議論やチーム編成の場面でも、WARが参考にされることが多くなっています。

契約や年俸評価との関係

WARは、年俸交渉や長期契約を検討する際の参考指標としても使われます。
「1WARあたりいくらの価値があるか」という考え方は、
フロントや代理人の間で一般的になっています。

もちろん、WARだけですべてが決まるわけではありませんが、
客観的な基準として重視されているのは確かです。

WARの見方と注意点

完璧な指標ではない理由

WARは非常に便利な指標ですが、万能ではありません。
算出方法は複数存在し、サイトや計算モデルによって数値が異なる場合があります。

また、リーダーシップやクラブハウスでの影響力、
プレッシャーのかかる場面での価値といった要素は、
WARの数字には直接反映されにくい部分です。

そのため、WARは「絶対的な答え」ではなく、
他の成績や実際のプレー内容と組み合わせて見ることが重要です。

日本野球との考え方の違い

数字と印象のギャップ

日本のプロ野球(NPB)では、
打率・本塁打・防御率といった分かりやすい成績が
評価の中心になることが多くあります。

一方、MLBでは
「見た目の派手さ」よりも
「トータルでどれだけ勝利に貢献したか」
を重視する文化が根付いています。

その結果、成績表だけを見ると地味に見える選手が、
WARでは高く評価されるというケースも珍しくありません。

こうした考え方の違いを知っておくと、
MLBの選手評価や議論が、より立体的に理解できるようになります。

WARはあくまで「野球を数字で楽しむための道具」の一つです。
意味をざっくり理解しておくだけでも、
MLB観戦や記事の読み方がぐっと深まってきます。